#125 月経にまつわる問題

月経について「実は…」と気になる事を相談してくる選手がちらほら出ている。月経がこない、という事ではなく定期的に毎月くる月経に毎月悩んでいる。これは大変な大きなストレスです。

・月経痛が強い

・量が多くて、運動中に気になる

終われば、なんともない。身体の不調もない。でも、毎月悩んでいる。

 

【 婦人科で受診するというハードル 】

間違いなく、その悩みは解決したほうがいいし、何事がなければいいけれど治療が必要な場合がある。婦人科の受診を積極的に勧めている。

しかしながら彼女たちは『婦人科』にハードルの高さを感じている。”怖い”からだ。正直私もできることならあまり行きたくない。必要な検査だと分かっていても、内診はあまり気分の良いものではない。

診察に行くこと自体もストレス。本当に、心も体もすでにダメージが大きいことを分かってもらえるだろうか。

私にできることは、まず「恐怖心、不安、疑問」を取り除くことと心から彼女たちを労ること、理解することだと感じている。

 

【 妊娠・出産までのコンディショニング 】

女性にとって月経はコンディションの指標になる。女性ホルモンが適切に分泌されている事で骨の形成や交感神経のバランスがとれる。栄養状態が良くないとコンディションは崩れる。月経もなくなる。つまり女性が健康であるためのシステムが壊れていることを示す。

若い頃のダイエットもその時は良いかもしれないけれど、毎月月経が起こせる程度の栄養は摂取してほしい。

出産に備えて子宮や卵巣がうまく機能するまでにはある程度時間をかけて身体の準備が整えられる。言うならば、初経から妊娠するまでの期間はコンディショニングを本能的に行っていると言えるのではないだろうか。

 

【 知識と理解の不足 】

人それぞれ、身体は違うから月経の悩みも、月経にまつわる問題も違うことを周りもだが、女性自身こそ理解すべきだと思う。

でも大人が思う以上に、この問題について”相談のしにくさ”を子供達は抱えていること自体が本質的な問題ではないだろうか。

正しい、知識を適切な時期に学ぶ。出来れば、親子で共有する。

「初経をそろそろ迎えるころかな」という時期から親の方が

少し、気にして欲しいと切に思う。

 

悩んでいる目の前の子は、私の子供ではありません。

私1人の目の前ですら、たくさんの女の子が悩んでいる事実を皆さん知って下さい。たまたま私に相談できた子は良かったです。でも治療をしなければならない、薬(ピル)を服用にまた悩む・•”副作用があるって聞くけど、大丈夫かな・•”と。

 

あなたのお子さんの体は本当に、大丈夫ですか?

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女性アスリート特有の健康問題について学ぶ機会、発信する機会が増えてきました。ブログ#99 利用可能エネルギー不足もご参考ください。

 

About the author: MISAKA AYA

バレーボール競技専門の女性フィジカルトレーナーです。 現場での活動を通して、スポーツについて思うこと、選手と指導者、チームとの関わり方、目標とする大会へ向けての準備(コンディショニング)について書いています。バレーボーラーの日頃の活動の+αに繋がれば幸いです。