#3 選手1人1人がもつ、スポーツの魅力と目標を、手が届きそうなところに置いてみる

生まれたての赤ちゃんが、

1年間という時間をかけると、歩けるようになる。

しかも(病気や機能障害などによる発育発達に遅れが無いと条件下で)歩行までのプロセスはどの赤ちゃんも同じだという。

赤ちゃんも体の成長とともに、動き、筋力がつき
興味がわき、欲求が芽生える。
「向こうに見える、あのオモチャを取りに行きたい」
その欲求に支えられてヨタヨタと歩いて掴めた喜び
…その成功体験の繰り返しが大事なんだろうなあと
(こんな可愛くも労力を使う時期の)子育てが終わった今はそう思う。
歩いたり走ったりできるだけでも、
本当は凄いことなのに、スポーツでさらなる高みを目指したい
…競技特異的な技術を身につけ高度な動きを習得し
それを実行できるなんてスポーツ選手はホント凄い!
スポーツはあくまでも
本人が何かしらの理由で「やろう、頑張ろう」と思って
始めたものでありその動機づけは本人しかわからない。
私達トレーナーはトレーニング(訓練)を、選手達に提供し指導する立場ですが
どちらかというと技術トレーニングの『補強』でしかない
体力トレーニングを選手に真剣に取り組んでもらうには
トレーニングのメリットを理解し、実感してもらうしかない。
「面白くない」し「時間を使う意味がわからない」から
選手も、そして監督も離れていってしまう。
ちゃんと、トレーナーこそ
信念もって、伝えて、指導できる専門家として勉強するべきだ。
もっと、知ってもらう努力をすべきだと思う。
私もまだまだ足りない。
「オモチャ」のように、手に取りたい。
手に入れたらきっと面白い。
そんな風に
「目標」をこの手で掴むために
あの技術を手に入れるために
カラダを整えてみよう
体力を手にいれたらもしかしたら掴めるようになるかもしれない。
そんなワクワクするような気持ちで
スポーツを楽しんでほしいな。

【編集後記】

私は娘が赤ちゃんの時に、
時間をかけて自然と身につけるべき時期に
成長を待てなくて動きを強制しようと道具に頼ってしまいました。
師匠に、むっちゃ怒られた。
母として、トレーナーとしても足りなかった…
我慢する事、物事をしっかりと先まで見据える事。
経験は、無駄ではないですね。
「子供の素晴らしいところはきちんと軌道修正出来る事だ」と
師匠に、その時教わった言葉が
時折、思い出されます。

About the author: MISAKA AYA

バレーボール競技専門の女性フィジカルトレーナーです。 現場での活動を通して、スポーツについて思うこと、選手と指導者、チームとの関わり方、目標とする大会へ向けての準備(コンディショニング)について書いています。バレーボーラーの日頃の活動の+αに繋がれば幸いです。