「頑張っているのに結果が出ない」その原因、貧血かもしれません。
練習しているのに、思うように伸びないことはありませんか?
毎日一生懸命練習している。
筋力トレーニングも頑張っている。
それなのに、
・疲れやすい
・バテやすい
・練習についていけない
・筋トレしても筋肉がつきにくい
そんな経験はありませんか?
もちろん技術やトレーニング方法が原因の場合もあります。
しかし実は、「身体のコンディション」が原因で
本来の力を発揮できていないケースも少なくありません。
選手一人ひとりの競技レベルやトレーニング歴、ケガの状況を考慮しながらプログラムを作成していますが、いつも感じることがあります。
それは、
「本当に健康な状態でトレーニングできているのか」は
見た目だけでは分からない、ということです。
ケガや体調不良は目で見えます。
しかし、貧血のような身体の内側の問題は
血液検査を受けなければ分かりません。
今回は、鹿屋体育大学女子バレーボール部22名で
見えてきたこと、そしてトレーナーとして改めて感じたことを書きたいと思います。

<内容>
・パフォーマンス向上の土台は「健康」である
・トレーナーができることには限界がある
・アスリート検診で見えてきたこと
・フィードバックは終わりではなく「始まり」
・コンディショニングの正解は一つではない
●パフォーマンス向上の土台は「健康」である
専門的な知識がなくても
貧血の状態ではパフォーマンスは上がらない
これは多くの人がイメージできると思います。
身体中へ酸素を運ぶ力が低下すれば、
・疲れやすい
・回復しにくい
・集中力が続かない
・トレーニング効果が得られにくい
このような状態になります。
つまり、
どれだけ良いトレーニングを時間をかけて積んでも
その効果を十分に受け取れない可能性があります。
私たちトレーナーも監督・コーチも願っていることは同じです。
選手が良いコンディションで競技に取り組めること。
その土台が整って初めて、技術やフィジカルは伸びていきます。
●トレーナーができることには限界もある
私は、学生たちはアスリートである前に、
一人の人間として健康でいてほしいと願います
そのためには、
- 運動
- 食事
- 休養
この3つのバランスが欠かせません。
しかしアスリートは一般の人より「運動」の量が圧倒的に多いため
それに見合った「食事」と「休養」が必要になります。
とはいえ、食事や生活習慣はプライベートな時間です。
トレーナーがすべて管理することはできません。
だからこそ必要なのが
選手自身が自分の身体を管理できる力(セルフコンディショニング)
を育てることだと思っています。
そのサポートをするために、今回はKAGO食スポーツさんにご協力いただき、「アスリート健診」を実施しました。
●アスリート健診で見えてきたこと
今回の健診では、オフ明けの朝に採血を行い、その結果をもとに、公認スポーツ栄養士の田畑さんから一人ひとりへ個別フィードバックをしていただきました。
検査結果を見ながら、
- 貧血とはどのような状態なのか
- 検査項目は何を示しているのか
- 身体にはどんな影響があるのか
- 鉄を多く含む食品
- 食事で気を付けるポイント
などを丁寧に説明していただき
学生からの質問にも一つひとつ答えてくださいました。
「自分の身体の状態を知ること」
その時間そのものが、選手にとって大きな学びになったと感じています。
●フィードバックは終わりではなく「始まり」
今回の結果から、食事だけでは改善が難しい選手には
医療機関への受診が勧められました。
結果を受けて、受診を自発的に希望し、
これから医療機関へ繋げることができました
ここで改めて感じた課題があります。
一つは、
アスリートの貧血に詳しい医療機関を探すこと。
内科であればどこでも良いというわけではありません。
適切な医療機関や専門医につなぐことも、安心して競技を続けるためには大切な支援です。
もう一つは、
今回、問題がなかった選手への継続的な教育です。
「異常がなかったから大丈夫」ではありません。
今後、体力や技術レベルが上がれば、
当然今よりも体への負担は大きくなり、食事も工夫が必要になります
食事への関心が高まったタイミングで、少しずつ知識を深めていくことが、将来のコンディションづくりにつながります。
現場で選手と日々接するトレーナーだからこそ
「今、選手に必要なのは何か」
を見極め、専門家とつなぐ役割があるのだと改めて感じました。
●コンディショニングに正解は一つではない
「コンディショニング」と一言でいっても、その内容はさまざまです。
競技によって、チームによって、個人によって必要なことも違います。
技術練習に優先順位があるように
コンディショニングにもその時々の優先順位があります。
今後は、検診を実施した経緯や選手のアンケート結果なども交えながら、競技現場でのコンディショニングの取り組みを発信していきたいと思います。
また、こういうチームの実際の取り組みや変化の発信を通して
一人でも多くの選手や指導者に、
「パフォーマンス向上は、健康という土台があってこそ成り立つ」
ということが、改めて伝われば嬉しく思います。

