第44回目「部活生と保護者が知っておきたい!”スポーツ栄養”の基礎知識」
✔ 一生懸命練習しているのに、なかなか結果が出ない
✔疲れが抜けにくい
と感じることはありませんか?もしかしたら「食事」にあるかもしれません。
ジュニア世代のアスリートにとって、食事は単なるエネルギー補給ではなく
*1) 豊かな人間性を育み、生きる力を身につけるための基盤
です。特に高校生は体格が大きく変化し、運動量も劇的に増える時期。
この時期に正しい栄養知識を身につけることは一生の財産にもなります!
今回は、今日から実践できる”スポーツ栄養のポイント”をわかりやすく解説します!
<内容>
1. なぜ「ジュニア期」の栄養マネジメントが重要なのか?
2. 筋肉と体の修復に欠かせない「タンパク質」の基本
3. タイミングが勝負!効果的な摂取パターン
4. 成長期のアスリートを支える保護者の皆様へ
1. なぜ「ジュニア期」の栄養マネジメントが重要なのか?
ジュニアアスリートの食事において、まず理解しておくべきは・・・
*2) 「成長のための栄養」と「運動のための栄養」の両方が必要である
ということです。
運動で消費した分を補うだけでなく、骨や筋肉が成長するための余剰分も
しっかり摂取しなければなりません。食育基本法においても、食は「知育・徳育・体育の基礎」と
位置付けられています。栄養不足は怪我のリスクを高めるだけでなく、
・集中力の低下
・成長の阻害
にもつながるため、日々のマネジメントは怠ってはいけないのです。
2. 筋肉と体の修復に欠かせない「タンパク質」の基本
多くのアスリートが注目する「タンパク質」ですが、その役割は筋肉を作るだけではありません。
細胞構造の修復や、新しい細胞の生成に不可欠な主要栄養素です。
ーどれくらい摂取すべき?
有酸素性持久力・無酸素性持久力競技を問わず
アスリートは一般の人よりも多くのタンパク質を必要とします
●推奨量:1日あたり体重1kgにつき「1.2~1.7g」(下図参照)
例:体重60kgの選手なら1日72~102gが必要です

●1回あたりの最適量:20~25g
1度に大量にとっても、筋肉の合成(MPS)を最大限に促進できる量には上限があります
毎食こまめに摂取することが重要です
ー質の高いタンパク質とは?
タンパク質の質は、体内で作ることができない「必須アミノ酸」がどれくらい含まれているかで
決まります
●動物性:肉(牛・豚・鶏・魚)、乳製品(牛乳・チーズ)、卵などは非常に質が高く、効率的です
●植物性:大豆や野菜なども重要ですが、動物性と組み合わせてバランスよく摂るのが理想です
3. タイミングが勝負!効果的な摂取パターン
「何を食べるか」と同じくらい大切なのが「いつ食べるか」です
●練習後がゴールデンタイム:筋トレなどの後に必須アミノ酸(6~12g程度)を単体、
または炭水化物と一緒に摂取することで、筋肉の合成が最大限に促進されます
●炭水化物との組み合わせ:練習後はタンパク質だけでなく、エネルギー源となる炭水化物(糖質)も一緒に摂りましょう。
これにより、筋タンパク質のバランスが改善しやすくなります
●空腹時間を短くする:体内の栄養が枯渇すると、体は筋肉を分解してエネルギーを作ろうとしてしまいます。
補食を活用し、常に体に栄養がある状態を保つのが理想です
4. 成長期のアスリートを支える保護者の皆様へ
選手本人が知識を持つことは大切ですが、それを実践するには周囲のサポートが欠かせません。
研究報告によると
*3) 選手は栄養の知識を持っていても、実践までは至っていない
という現状があります
忙しい毎日の中で完璧な献立を作るのは大変ですが、まず以下の「3つの意識」から始めてみましょう
1)3食+補食で栄養を分散させる:1回で食べきれない分はおにぎりやバナナなどの捕食で補う
2)メインのおかずに「質」を意識する:鶏肉、魚、卵など質の高いタンパク質源を必ず食卓に
3)「食べること」もトレーニングの一部であると伝える:練習と同じくらい、食事の時間が大切であることを親子で共有する
●まとめ
スポーツ栄養は難しく考える必要はありません。
基本は「必要な量を」「適切なタイミングで」「質の良いものから」摂ることです。
特にタンパク質は体重1kgあたり1.2~1.7gを目安に日々の食事から整えていきましょう
体が変わればプレーも必ず変わります。今日のご飯から一歩踏み出してみませんか?
引用:1)内閣府:食育基本法と食育推進基本計画, 2)ジュニア選手へのスポーツ栄養マネジメントを 怠ってはいけない,清野 隼 CSCS, NSCA-CPT, 管理栄養士, 森永製菓株式会社 ウイダートレーニングラボ 3)金子佳代子、三浦あゆみ、太田和子、高橋裕美、 伊藤孝:運動部所属学生・生徒の栄養についての認識と食生活の実態.横浜国立大学教育紀要 (35)235-243,1995
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