現場指導レポート#25:フィールドテスト(高校生)part 2.

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 高校生バレーボール部に対して4ヶ月ぶりに体力測定(フィールドテスト)を行いました。継続している記録を見ると、成長が見えたり、意外と伸びてなかったりといろんなものが見えてきます

 今回は測定の様子を記録します。前回行った時のブログ「フィールドテスト(高校生)」 には目的や種目選択について載せているので合わせてご参照ください。

内容

・前回の測定値からの比較

・測定から気づくこと

・今後のトレーニング計画について

●前回の測定値からの比較 全体的に数値は伸びていました。特にジャンプ力は垂直跳びのチーム最高値が前回より5cm、ランニングジャンプは6cmの伸びでした。三段跳びに関しても最高値が20cmアップ。3月から導入したウエイトトレーニングは今回、初1RM測定を実施したので筋力の評価は次回です。フォーム作りを主体としていたし、実施回数も少なかったのでウエイトの効果による数値の伸びかどうかはわかりません。トレーニングとしては両足3段跳びやタックジャンプなどシンプルなものを実施させていました。

 プロアジリティ(切り返し動作)に関しては変化が見られず。一番遅いタイムも改善が見込めていませんでした。

 MB投げ(背面投げ)は最高値30cmの伸びが見られました(前方へ投げる測定も行っていましたが、私が方法を間違えていたので、評価になりませんでした)。

 チーム平均値で見ても、全体的にジャンプ力などパワー系の数値は向上が見られました。1年生も初めて測定する選手もいましたが、基本的な動作づくりや練習でコンディションを崩すことなく、4ヶ月間を乗り越えてこれているのかなと思います。数値的なものはチームよりも個人の成長として捉えてもらいたいので、個別で評価表を作っています。

●測定から気づくこと  私はプロアジリティの計測を行っていたので、そこの動作を確認していましたが、ラインでの切り返し動作のスキルが低い選手は当然、タイムに反映します。気になったのは、スタートで停止できず、動いてしまうこと。音だけでなく、スターターが手を振り上げた瞬間にスタートをさせるようにしているので、音だけで(感覚的に)予測するのではなく「見て(視覚から)」反応するように指示しました。相手の動きを「見て」反応するだけでも、スタートで止まることができるし、競技としても大事な要素かなと感じました。

●今後のトレーニングに計画について 

 ーアジリティトレーニング

 トータルで4.5~5.5秒という時間なのですが、バレーボールの競技特性から考えると、切り返し動作時に効率よく床を踏み込み、方向転換するパワー出力の「技術」は重要かな、と思います。簡単にいうと、力を入れる瞬間と抜く時間の切り替えがうまくできること。常に”全力で”動く必要はなく、今後はアジリティのトレーニングの中で「加速ー減速ー停止」の技術をもう一度基礎的なところから習得するドリルを導入する予定です。スタートを「視覚」から反応することも取り入れてみます。

 ージャンプトレーニング

 高校生こそ、もう一度基本に戻って「ランディング」からの指導が大事かなと感じます。学生よりも新しい動作は浸透しやすいのが高校生の面白いところなので、丁寧に・・・。コンビネーションカーフレイズ(スクワットポジションからカーフレイズ動作)や低いボックスからのランディングを取り入れます。SSC(伸張反射)の強化として連続的なボックスジャンプを前後、左右で取り組ませることにしました。形ができればそんなに長い期間必要ではないものなので、1ヶ月間を目処に習得ができたらいいなと考えています。

 ーウエイトトレーニング

 私が毎回コントロールできないし、まだまだ計画的に実施ができていませんが取り組みを始めることは無駄ではないなと感じています。1年生も数回の指導しか行っていませんがフォームの習得は早く、軽い負荷でもスクワットはしっかりと股関節を使ってパラレルまで落として行っています。上級生も測定となるとフォームが崩れる子もいましたが、まずは重さではなくフォーム重視だということは守れているようです。1RM測定を行った2・3年生は今後、1RMの65〜75%の負荷で実施することを当面の目標とさせました。今後の選手の取り組み方で進め方を考えていきます。

 ー柔軟性・関節可動域改善エクササイズ

  全てのトレーニングを効果的に実施させるために、日々の練習前に取り入れている「動的ストレッチング」を最も重要視していると言っても過言ではありません。しかしながら、ストレッチングは「痛い」し「キツい」のできちんと(正しい形できっちりと)させるのは難しいです。これも3年生になるとなんとなくできるようになるので、時間をかけるしかない。引き続き指導します。

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この記事を書いた人

現場での活動を通して、スポーツについて思うこと、選手と指導者、チームとの関わり方、目標とする大会へ向けての準備(コンディショニング)について書いています。バレーボーラーの日頃の活動の+αに繋がれば幸いです。

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