7月5・6日に鹿屋体育大学主催の「バレーボール・サマーキャンプ」が開催され、今回も受講生に向けて「コンディショニング」について講話をしました。その様子を記録します。

<内容>
・「コンディショニング」とは?
・水分補給と熱中症予防
●スポーツ選手のコンディショニング 一般的にコンディショニングは「コンディション(体調)」を整えることです。体調を整えるための1番のポイントは「運動」「食事」「休養」のバランス。これまでも子ども達に伝えてきました。
またスポーツ選手のコンディショニングの目的は「試合で最高のパフォーマンスを発揮すること」体調はもちろん、もう少しいろんな準備が必要だということも伝えてきました。
「試合に勝ちたい」とか「相手より上手くプレーしたい」という欲求は、練習を頑張れば頑張るほど出てくる気持ちだし、それが面白くて、楽しくて、夢中になれるのがスポーツの魅力だと思っています。そのためには何をすればいいのか?と考えると、様々な準備が必要になります。
例えば、あと「5cmジャンプ力を伸ばせば、もっといいスパイクが打てるかもしれない」そう考えたら体力的なトレーニングがいるかもしれない。「10本サーブを打ったら10本確実に強いサーブを打てたらチームに貢献できるかもしれない」そう考えれば、練習の内容や取り組み方も変わってくる。
今の自分から次の試合までどんな努力をすれば「強くなれる」「上手くなれる」のか?その準備全てをスポーツでは「コンディショニング」と表現するのだと私は考えています。
●水分補給と熱中症予防 パフォーマンスを高めるには、練習するしかない。その練習環境を整えることもコンディショニングに含まれます。今回は特に「水分補給」についてお話をしました。今回もクイズ形式です。
ポイントを「体に十分な水分を満たす」という点に絞りました。
「このキャンプ前に水分補給しましたか?」と問いかけると多くの子どもたちは「はい」の方へ移動していましたが、一般的にはこのように言われています。
運動の1〜2時間前に250ml〜500mlの水分を摂ると良い
続けて、「ペットボトル半分か1本くらい飲みましたか?」
すると今度は、数人だけ手を挙げてくれました。「飲んでいる」には個人差がある。運動前の水分補給は意識しないとなかなか難しいことがわかります。
その他の内容は
・熱は体のどこで作られるか?
・塩分はなぜ必要か?
・体に水分が十分かどうかセルフチェックの方法は?
このブログでも「アスリートの水分補給と熱中症予防【前編】【後編】」で紹介した内容をお話ししました。

●まとめ 小学2年生から中学3年生と幅広い参加でしたので、言葉や内容がまだ理解できなかった子もいたかもしれませんが、こういう教育は繰り返しが大事だと思っています。また大きくなった時になんか、どこかで聞いたことあったな、と思ってもらえたらいいなと思います。
年々、夏場のスポーツ環境は非常に難しくなってきました。正直、子ども達がいくら水分を摂ったとしても危険な環境にさらされていることは間違いありません。
大人が子ども達の健康を守ることは、大人ができることです。でも実際にスポーツする子ども達自身に、自分で自分の体を守る知恵や知識を教え、適切に行動する力を身につけることは、子ども達もできることです。「なぜ、危険なのか?」と、子どもたちと一緒にスポーツ環境を振り返り、予防できることはないか考えるきっかけとしてもらえればいいなと思います。