#116 意志を伝える

身体をうまく使えるようになるトレーニングを、皆んなにもさせたい

 

「・・・自分が、なんか出来るようになったから

すべてわかってる訳じゃないけど、

なんか大事だと思うから皆んなにもさせたい

どうしたらいいんですかね…

うまく、言えないんですが」

 

選手がそういう想いを伝えてくれました

 

でも、私はあえて、こう言いました。

 

「ドリルを提供するのは、簡単だよ

でもなぜこのドリルが必要なのか?

「なぜ?」って本人が思ったり

「自分に必要」と思わないと

人はやらないし、ただこなすだけでは

単なるトレーニングと変わらないかもしれないね」

 

「ですよね…」

 

考える事があまり得意ではない彼女だからこそ

ドリルを、やりこなせば何か変化があるだろうと。

それも一理ある。

 

詰め込み教育。

やらないよりやらせた方がいいのではないか・・・

この迷いは常に私も付き纏うものだった。

 

でも、例えやらせるとしても・・・

 

私なりに辿り着いた答えは

「本人の意志ありき」だった

 

彼女も、同じ。

自分の意志で、何かチームを変えたいと思った。

 

「自分が、居る間に何か伝えたい」

その気持ちはよくわかるし

 

選手の方から、こういう相談を受けたことが

私にはとても嬉しかった。

 

「わかんないけど、何かやってみようよ。

あなたの言葉で、あなたの経験を伝えてみては?」

 

彼女は彼女なりに、自分の言葉で皆に考えを伝えたところ

「こんな、声が上がった。まず、こういうことからやってみたいです。」

 

わからない、不安な時こそまず

自分の意志を決める必要がある

 

あとは、、指導する側の力が試される。

 

彼女の思いを

想像し、イメージを選手に伝え、気付きをもってもらう

そして

心の底から、選手の持つ可能性に期待する

言葉を伝えた

 

まだ、できる。

自分が変われば、もっとできる。

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帰りにふと、RADの歌を思い出した

 

ああ 答えがある問いばかりを

教わってきたよ だけど明日からは

僕だけの正解を いざ探しにゆくんだ

 

答えは、やってみなければわからない

失敗したって、うまくいかなくっても

恥ずかしいことは何もないし

 

何度でも、繰り返し私は伝えるよ

 

About the author: MISAKA AYA

バレーボール競技専門の女性フィジカルトレーナーです。 現場での活動を通して、スポーツについて思うこと、選手と指導者、チームとの関わり方、目標とする大会へ向けての準備(コンディショニング)について書いています。バレーボーラーの日頃の活動の+αに繋がれば幸いです。