#111 無力

明けましておめでとうございます。

しばらくぶりのブログです。

今年もトレーナーとして出会った人から受けた影響や感動について綴りたいと思います。

年が明けて3日目。

チームからの依頼を受けて朝から体育館へ行きました。

依頼は個別指導(個々の怪我や今後の身体づくりの方法)でした。

・・・気づけば3時間。でも3人しか見ることができませんでした。

こんなに痛みを抱える選手が多い(百歩譲って、大きな問題ではなかったので良いのですが)のは

何故だろうか、と私としては思います。

 

根本的な原因を変えない限りは、負のスパイラルを繰り返し

試合前にボロボロの状態で戦わねばならないのではないかと

想像してしまいます。

 

”ボロボロの状態”というのは気持ちはあるのに、

選手が持つ力を出せない、という状態です。

 

正直、試合になれば、選手は少々痛くても頑張れます。

でも「試合」に向けて出すべき力を温存する・・・

練習は適当にこなして、”試合だけどうにか頑張る”という選手が

結構多い。

 

果たして、本当にそれで力が出せるのかな・・・

本人は、満足したプレーができるのかな?

試合を楽しめるのかな?

 

・・・観ている親御さんは、どんな思いなんだろうか・・・。

 

「私には、関係ないことだ」

「依頼されたことをやればいい」

「余計なお世話」

「できる最善を尽くすのみ」

 

いろんな言葉を、自分に言い聞かせて

心を「無」にした。私には、どうしようもできないこと。

所詮、トレーナーなんて・・・無力です。

 

無力だけども、選手は悪くない。

なぜ痛むのか、どうしたら改善できるのか、

努力すべき方向を指し示してあげなければならないと思います。

「大丈夫、きちんと使えば、ほら動くようになる」

知らないことを、知識として技術として与えねばならない。

 

諦めなくても、やり方はあることを、示してあげるしかない。

やるか、やらないかはそれこそ、選手次第。

 

”それしかできなくてごめんね”

自分のできる最善を尽くした。そのことをしっかり認めよう。

 

今年のスタートは、自分の「心」と向き合えた。

常に、その時のできる最善を尽くすのみ。

About the author: MISAKA AYA

バレーボール競技専門の女性フィジカルトレーナーです。 現場での活動を通して、スポーツについて思うこと、選手と指導者、チームとの関わり方、目標とする大会へ向けての準備(コンディショニング)について書いています。バレーボーラーの日頃の活動の+αに繋がれば幸いです。