#6 脳内の問題を解決せねば、本当の回復は図れない?

コンディショニングについて考える月例会に参加しました。

「トレーニングの在り方について」というテーマで

「脳」と「痛み」についての講話でした。

今回は「脳内の問題を解決せねば、本当の回復は図れない?」というテーマで、

学んだ事や自分の経験を書いてみたいと思います。

 

【内容】

  1. 痛みの要因
  2. 脳の訓練
  3. 現場での経験

 

1.痛みの要因

痛みを感じるのは脳からの指令だといいます。

「認知的な側面」

「感覚的な側面」

「情動的な側面」

で捉えるそうです。

脳は、これらの要因を総合的に判断して”痛み”を司る。

例え患部自体に問題がなくても「痛い」と感じることがあるそうです。

 

2.脳の訓練

「自分の思うまっすぐな姿勢で座ってください」という

実技がありました。

 

まっすぐ?

 

言われて、自分なりにまっすぐに座ってみましたが・・・不安(笑)

 

「まっすぐ、であれば両方のお尻に均等に体重が乗っているか」

 

そう言われて・・・はっ、右にしか乗ってない・・・言われて気づく。

 

「まっすぐであれば、両足に同じように重心が乗っているか」

 

そうか、いやなんか右しか乗ってないような・・・

あれ、つま先もまっすぐじゃない。

 

いろんな質問を受けるたび、ハッとなりながら

・・・最終的に「まっすぐ」という姿勢が出来上がり。

 

コメントを聞くたびに、

体への「注意」を促し、脳そして筋が活性化していく。

 

普段使っていない脳を使わせて、

領域を広げていく作業をしていく認知運動療法というものがあるそうですが、

私も深く学んでいる訳ではないので

 

ここでは、へー…という程度で。

 

脳って、気づかない間にどんどん使う幅が狭くなっているんですね・・・

 

3.現場での経験

 

今回の話を聞くまでも

師匠からは「すべて脳が勝手に判断を下してるんだ」と

散々言われていましたから

 

そうか、そういうことなのか・・・と

うなずきっぱなしの時間でした。

 

「ダメな事を指摘するんじゃなくていい動きを、教えてあげたらいい」

 

師匠の言葉を思い出す。

 

自分から見える視点(内的集中)と

自分を外から見ている視点(外的集中)

二つの視点を持てるかどうかによっても伝え方は様々で、

選手とのコミュニケーションや練習を眺めていると、得意不得意がわかります。

 

感覚的にもともと備わっている選手は

二つの視点の使い分けが上手なのでしょう。

比較的パフォーマンスが高い選手に多いです。

 

コンディショニングも半分くらいは選手の脳とのだまし合い。そう思って仕事しています。

「出来ない」と思っている人は、「出来ない」。

 

使うべき筋肉をしっかり使わせてみると

意外に出来ちゃうことは、よくあります。

 

単に、今まで使ったことがない(経験がない)から

使い方がわからないだけで、教えて、インプットすればできるようになる。

 

そうすると、選手の顔がパッと変わる瞬間があります。

何かに気づくのでしょうか・・・

不思議なもので、そこから聞き方や取り組み方が変わるのです。

 

【まとめ】

痛みは主観的なものです。だから個人差があります。

構造上、問題がなくてもその人が”痛い”と感じれば、痛みになります。

 

痛みがあると、人間は「痛い」動作を探してしまいがちです。

痛い動作を脳にインプットしたら、

痛い動作を覚えてしまいます。

 

だから「痛くない」動作を教える。

 

パフォーマンスも、できないプレーを指摘してしまいがちですが

それはできないプレーを叩き込んでいる場合もある。

 

どうすれば、できるのか教える。

 

もしくは、いいプレーを見せて、技を盗ませる。

 

こういう経験、確か私もあったように思いました。

 

 

 

↓↓ウェブです。良かったら覗いてみてください。

Core Conditioning

 

About the author: MISAKA AYA

バレーボール競技専門の女性フィジカルトレーナーです。 現場での活動を通して、スポーツについて思うこと、選手と指導者、チームとの関わり方、目標とする大会へ向けての準備(コンディショニング)について書いています。バレーボーラーの日頃の活動の+αに繋がれば幸いです。