新年度が始まり、大学のバレー部にも新入生が入部してきました。4月は週1回、新入生へ向けてトレーニング指導を行うことになりました。今回はその一日目、顔合わせとウエイトトレーニングの指導の様子と気づきなどを書き留めてみたいと思います
<内容>
●トレーニング種目における基本事項
●高身長の選手のスクワットフォーム
●ハングクリーン
●トレーニング種目における基本事項
これから4年間かけて主要なトレーニングとなる種目なので、NSCA(National Strength & Conditioning Association )のウエイトトレーニングのガイドラインに基づいて指導を行いました。トレーニングフォームややり方のほかに、グリップ(シャフトの握り方)やスタンス、姿勢、器具の扱い方、補助の方法なども併せて指導しました。安全に効果的にウエイトトレーニングを行うためにも、そして体育大学の学生としてウエイトトレーニングの知識や技術は最低限習得し、やがては指導できるようになるためにもこの導入は大事でした。
今日は初回だったので、器具の上げ下げやラックからの降ろし方、戻し方、ベンチプレスの補助の仕方など安全面についてとベーシックなドリルの名称とフォームを指導しました。
●高身長の選手のスクワットフォーム
今年は180cmを超える選手がいました。ウエイトトレーニングの経験はなかったので一からのスタートですが、特に骨(大腿骨)が長いので、他の選手と同じような軌道では膝に負担がかかるようなフォームになり、彼女も動きづらそうで戸惑っている様子でした。
他の人より少し上体を前に倒す形にすると、お尻やハムストリングスで負荷を受ける形にはなりますが、負荷が高くなると腰に負担がかかることは目に見えてきます。他の部位の筋力(特に体幹筋)を高めながら様子を見ないといけないようです
●ハングクリーン
2年生以上も「(自分たちもままならないのに)どう教えたらいいのかわからない」と必ず言う種目です。リフティング動作はある程度の技術が必要なので、まずは他の種目をしっかりマスターすることが先決です。
今日は「こんな動作だよ」とイメージを見せて、やってみる(真似てみる)ところからさせてみましたが・・・無理ですね(笑)
ハングクリーンはデッドリフトの下降動作(膝下)からのスタートとなりますが、まずそのポジションがしっかりと取れること。
(デッドリフト同様)シャフトが体から離れないイメージを持つこと、足関節と膝、股関節の同時伸展で床を”踏み込む”タイミングでシャフトがひき上がること、肘を高く保つことなど全体的なイメージを見せながら伝えました。
その後はフィニッシュのキャッチの姿勢を少し。初めてシャフトを後ろ(バックスクワット)に担いだ子たちが、胸の前にシャフトを担ぐ(フロントスクワット)なんて・・・
覚えることが多すぎて「?」マークが飛び交いますね・・・少しづつ学びましょう。続きはまた来週。
●まとめ
新入生にウエイトトレーニングの指導を行いました。今回は指導用のチェックリストをあえて使いながら指導しました。長年指導していると「自分流」になってしまいがちですね。伝えるべき大事なこと(基本事項)をトレーニングに無知な選手にこそ最初に指導するのは大事だなと改めて思いました。そのためにも自分自身が「ウエイトトレーニングの基本とは何か」学び直す良い機会にもなりました。