4月6日に高校バスケットボール大会で女子チームの試合サポートをしました。試合前の対応はだいたい外傷、障害のサポートとしてテーピング対応がほとんどです。その様子を記録としてまとめてみました
<内容>
●足関節捻挫の対応
●腰痛を抱える選手への対応
●腰痛のリコンディショニング指導
●足関節捻挫の対応
バスケットボールは足関節捻挫の頻度が高いですね。2週間前の練習中に捻挫をしたという選手へのテーピングを対応しました。実は先日、この選手の治療を担当している地元の整骨院の先生からご連絡をいただき、初見の状態からの情報をお聞きしていました。捻挫直後は腫れや痛みも酷く、試合に出るのは難しいかもしれない状況だったそうですが思いの外、回復が早かったようでした。外足部の圧痛はありましたが、可動域も筋力も問題なくテーピング対応で試合に最後まで臨むことができました。稀にこういうケースに遭遇することもあります。
動的アライメント(動きに対して関節の緩さや代償動作を見るテスト)をチェックすると、ケガをしている側の足部アーチの落ち込みが確認したので、プレー中のステップ動作によるストレスを考慮してサポートと、ホワイトテープによるスターアップとホースシューのサポートで様子を見て、途中不安定感があれば、テープ追加しようか・・ハーフタイム時点でも問題なく、そのまま後半までプレーしていました。
こちらでの対応や状況は再度整骨院へ報告し、今後も引き続き対応してくださることでしょう。滅多にこうした連携が取れることはないですが、選手の説明では不足することもあるので、情報共有していただけたのはありがたかったです。
●腰痛を抱える選手への対応
2名の選手がそれぞれ試合前に腰痛を訴えて相談に来たので対応しました。
1人の選手は右のお尻に手を当てて「一歩目を踏み出した時に痛みが来る」とのこと。前屈、後屈、回旋動作、側屈など一通り痛みの出現状況を確認してみましたが、手を当てていた右のお尻が硬くなっている状態が見られたので、その部分の緊張を緩めることで可動域や痛みが改善しました(この選手は試合後にも対応しました)。
もう1人の選手は前屈すると右の背中の筋肉が盛り上がっているのが見られ、体が右に傾いて(左にお尻が逃げている)いました。本人も普段から右に自分が傾いている自覚があったようでした。腰を反る動作で腰部が痛い、との訴えでした。原因はハムストリングスと腸腰筋の筋緊張によるもの。特に右側の硬さが原因でした。後屈すると骨盤の前傾が見られ、痛みを訴えていましたが、ストレッチングすることで前屈する時にお尻が左に逃げる動作がなくなり、股関節が正しい方向で曲がることができました。回復するにはもう少し時間が必要そうだったので、その場では腰にテープを貼り、腰部の筋緊張のサポートをしましたが、引き続き大会後もストレッチングを継続してくれるといいなと思います
●腰痛のリコンディショニング対応
試合終了後に先ほどの腰痛を訴えていた選手に対応しました。中臀筋というお尻の筋肉の緊張を緩めることで症状が緩和したことは確認したので、今度は腹筋の基本的なドリルと股関節周りのストレッチングを指導しました。彼女たちが行なっていた腹筋は、上体を”起こす”段階で腰を反らせてしまっていたのでまずはできるだけ”丸く”、おへそを覗き込むような動きでお腹に圧がかかること、そのメリットを説明しながらやってもらいました。腹筋だけ使って上体起こしをすると、きついし、自分の弱さがわかります。継続して行なってくれたらいいなと思います。
●まとめ
今週は女子の試合のみ。残念ながら初戦敗退でした。他にも、シンスプリントの痛みに対するテープ対応や薬指を最近骨折したのでテープの巻き方を教えて欲しいなどの要望もありました。
試合前だけの対応となるこのチームのサポートは、瞬時のヒアリングと迅速な判断が求められるので毎回なかなか鍛えられます。それでも試合前にやっていることに興味を持ってくれたり、親御さんたちに向けてもストレッチングの重要性などを伝えてみたり、短い時間でもトレーナーの仕事の内容や自分の体を自分の努力で変えることへの理解を広めて、また日常の練習に持ち帰ってもらえたらと思います。
次回会うのはいよいよ総体県予選。3年生にとって最後の大会です。1年は早いなあ・・・